講演 「最近の環境・エネルギー問題」

                         津倉 洋氏(会員:水道)

平成13年1月10日 (水) 18時〜20時 電気技術開発(株), 出席者15名

講師は、ESCO(Energy Service Company)事業にかかわっていて題目の講演を引受けていただいた。

先ず環境・エネルギー問題は、全貌を良く理解しないと部分最適に陥る可能性がある として、問題の背景を整理し解説いただいた。また、2,000年〜2,010年の環境シナリ オ予想を提示いただいた。2,001年には、食品リサイクル法の施行、自動車のグリーン 税制導入、家電リサイクル法実施、新エネルギー需給見通し改訂が上げられている。

我国のエネルギー消費量と今後の需給見通しと、今後の省エネルギー対策の概要とし て政府の見通し内容を紹介いただいたが、原発計画挫折により、より厳しい見通し改訂 が必要になろうとのことである。

環境分野の規制強化の経過と将来動向を紹介いただいた。改正省エネルギー法のポイン トとして、トップランナー方式による自動車・家電器具等のエネルギー消費効率の更な る改善と、工場・事業場におけるエネルギー使用の合理化の徹底化として第2種エネル ギー管理指定工場の新設並びに年1%以上の原単位省エネである。

米国では2,000億円市場になっているとのESCO事業について説明いただいた。省エネ改修 に要した投資、金利返済、ESCO経費等全てを光熱費等経費の削減分で賄うものだが、 10年償却では普及しにくく5年以内が目標になるとのことだった。

2,000年6月成立した循環型社会基本法と関連法律の構成並びに日本の廃棄物処理の全体 的概要が紹介され、例としてプラスチック生産・排出の収支と各種リサイクル方法の 課題等を紹介いただいた。

新エネルギー導入の実績と目標について、一部外国の状況も含め紹介いただいた。

その他、ISOの環境マネジメントシステム、汚染化学物質・排出移動登録制度、環境会計 についても解説いただいた。質疑が多く直ぐ予定時間がきてしまった。       (後藤昭夫 記)

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