講演 「人に優しい双方向放送システム<アイティービジョン>」
                                  (東芝 顧問) 立野 敏氏

平成11年2月18日 (木) 14時から, 通信総合研究所, 出席者14名。

講師は、郵政省、宇宙開発事業団で要職を歴任され、現在東芝におられ、アイティービジョン
推進協議会の代表幹事をされておられる。同協議会副事務局長の竹原氏もデモ、質問に応
じていただいた。

アイティービジョンは、テレビ電波の垂直帰線消去期間の4フレームを利用してデータ放送し、
電話回線を利用して双方向のデータサービスとしたものである。現状サービス利用者は15万
人で、内2万人が電話線接続している。受信機は5,000台/月増加し、電話線接続は700/月の
割合で増加している。番組内容としては、補間番組と独立番組がある。

実際の放送を受信しての操作状況のデモ、特徴ある放送画面でのサービス状況のビデオ画
像、利用者数の多い米国のサービス状況のビデオ画像を見せていただいた。特徴ある放送
画面としては、クイズ番組の応募、コンテスト番組の投票、ドラマの出演者のプロフィール、料
理店への交通アクセス方法、料理レシピ、株式市況、天気予報、通販ショッピング、チケット予
約なと多くあり、パンフレット紹介もあった。

メディアとしての特徴は、高齢化社会に対して操作が簡単、通信と放送の融合でミニコミなど
新しい利用ができよう、インターネットとの結合が発展しよう、ディジタル放送時代を控え放送
側、聴視者双方の習熟になり低コストで可能などである。
データ伝送速度は、約42kbpsで1Mbps程あると充分な性能になろうとの説明があり、ディジタル
放送への移行期間が10年にもなろうとのことで、テレビのリモコン操作並の簡単操作が多用な
メディアの一つに成長する可能性を感じた。
アイティービジョンに関する情報は、下記URLにある。
     http://www.gsquare.or.jp/itvision/
                                       (文責:後藤昭夫)

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