見学 「松下電器(株)マルチメディアセンター」
平成11年6月16日 (水) 10時〜13時 松下電器(株)マルチメディアセンター, 出席
者12名。
品川区東品川にある台形状の9階建てのスーパーフレーム構造のビルに入ると、
見上げるような石組みの壁と四角な壁を対角線で二つの三角形に見せた面に流れる滝
に太陽光が注ぎ、ビル内と思えぬ大きな空間があった。「環境統合」というコンセプ
トのもと、21世紀に向け生活の多様化が進むなか、人間の活動するさまざまな環境を
ひとつにし、より広がりのある快適な生活環境の創造を目指すもので、最先端の
AV&CC(オーディオ・ビジュアル&コミュニケーション・コンピューター)技術と
BA(ビル・オートメーション)技術を駆使して推進するとのこと。
最初の見学案内は、HII(Home Information Infra-structure) Houseで、2003年の
くらしを想定し、快適、安心、便利で、さらにには環境にもやさしい生活空間の提案
であった。例えば、ドアホンを押すと内蔵カメラから来訪者の映像が各部屋のモニタ
や携帯端末に送信される。外出先から、来訪者に、あたかも家の中からのように応対
できるセキュリティシステムとなっている。ホームサーバと情報バス上に構成された
各種情報通信システムは、価格が気になったが、「情報統合型ドリームシアター」、
「ネットワーク講座」、「くらし情報端末」、「健康トイレシステム」など実用化最
右翼と見られる技術によるモデルで実用化可能との印象を与えるものであった。
次の見学案内は、システムズスクエアで、マルチメディア技術のプレゼンテーショ
ンスペースであった。「プロAV」、「教育」、「医療」、「ビジネス」などのサービ
スに応じたシステムが業種、業態別に展示されていた。
ハイビジョンホールでは、映像ソースが全てハイビジョン化され150インチ2面のプ
ロジェクタで投影されていた。後から見たパンフレットで知った300インチの映像を
見たかった。印象良かったのは、説明者の位置から拡声音が聞こえる音像定位技術で
あった。
より多くの画像メディアを使えるAVC会議室で見た立体テレビでは、飛んでくる雪
玉に思わず身を避けようとしたのであった。鮮明な現実感は、偏光メガネ使用だが、
実用化価値あると感じた。
見学後、昼食をいただき社員との懇談まで準備いただいた。
(後藤昭夫 記)